
今まで経験したとこのない状況下で働くこととなった2020年ももうすぐ終わろうとしています。イタリア全土がロックダウンにあった数ヶ月の間でもブドウとオリーブ畑の作業は休むことなく情熱を注いで続けることができました。このおかげで来年もさらなる情熱をもって農園の計画をすすめることが可能となりました。
この困難な年でも継続してマリオーザの製品をオーダーしてくださったインポーター、ディストリビューター、そして個人のお客様に心から感謝申し上げます。
今年の農園の作業は、1ヘクタールのブドウの植樹も含め全て計画通りに終わりました。長期の雨不足で強い乾燥に特徴づけられた年でしたが、ブドウとオリーブの病気はなく栽培的にはとても簡単な年となりました。ブドウは長期の乾燥により大きな減産となった一方で、収穫前の秋の雨によりオリーブにとっては質、量ともに最良の年となりました。

当然困難はあったものの、コロナがもたらした企業のデジタル化や消費者との繋がり、消費者サービスの強化と加速は私個人としてはとても歓迎しています。
この点に関して、マリオーザではオンラインショップを開設しました。ネットプラットフォームを通じてマリオーザの製品だけではなく、マリオーザの企画する体験ツアーも購入いただけるようになりました。
2020年はマリオーザにとってワインとオリーブオイルツーリズム活動を始めた年でもありました。6月6日を第1回マリオーザデーとして、ビジターともにブドウとオリーブ畑を巡り、ピクニックやスターズボックス体験、オリーブオイルとワインテイスティング、農園内のトレッキングや電動自転車ツアー、ヨガレッスンなどの新しい活動について発表を行いました。

これらの新しい活動は屋外で健康的な時間を共有したいというコロナ下での共通の思いから生まれたものです。自然の中での体験活動ですが、使える技術は最大限に活かし予約はマリオーザの予約ポータルサイトから直接行うことが可能です。
Donne del Vino やMovimento Turismo del Vino Toscanaなどの団体とも継続してコラボレーションを続けこれらの団体が企画するイベントではマリオーザは人気を博しました。
またマリオーザではイタリア国内外、特に国外ではアメリカで多くのウエビナーはフェイスブックライブなどに参加し消費者とメディアとの関係強化をサポートしました。
2020年はまた2019年産オリーブオイルで国内外の主要品評会で多くの賞を受賞した年でもありました。

10月はマリオーザの新しいラベルデザインがTouchpoint Identity Award (グリーンカテゴリー)を受賞し話題となりました。”Saturnalia Rosso”のラベルを変え、ラベル上で直にメトドコリーノの要点を記載することにしたのです。マリオーザが自然なワインを作る上で鍵となる全ての要素を、的確に簡潔にラベル上にまとめたことが受賞の決め手となりました。

リサーチの点ではロレンツォ コリーノ氏とともにシエナ大学のスピンオフからうまれたIndaco 2の要請を受け、ワイン用のPCR (Product category rules 製品カテゴリールール)の定義づくりを行いました。その結果ワイン作りの環境負荷を示す国際的なガイドラインが作られ、ワイン用EDP環境サート策定に大きな貢献となりました。
年の瀬も押し迫ったころ予想外のサプライズが届きました。パオロ マッソブリオ氏が新著 Del bicchiere mezzo pieno (半分空のグラス)の中でマリオーザと私を取り上げ、一章を書いてくれました。
マリオーザが大切に守り続けてきた価値である「透明性を保つこと」「粘り強くあること」「環境と働く人を大切にすること」を念頭に来年も頑張ります。
2021年が素晴らしい年となりますよう心よりお祈り申し上げます。